東松島市の矢本にある仮設住宅。
総世帯数は700世帯以上という、東松島市では最大の
仮設住宅エリアです。
そのうち第一集会所にある
「ひまわり集会所」
地域の方が自主的にイベントを開催したり、
清掃活動を行ったり、
ストラップなどの小物を制作、販売し、
コミュニティの運営費にしたり、
様々な活動を前向きに行っています。
被災地の仮設住宅の中でも、かなり秀逸な地域です。
先日は、こちらの仮設住宅に
ベルギー皇太子妃まで視察に来るほどでした。
実際に日報を見ると様々な活動を行っています。
もちろんお金を貰えることはありません。。。
地域が盛り上げるように、すべて自主的に行っています。
ベルギー皇太子妃と話している方が、
会長と副会長を務める内海さん夫妻。
コミュニティ開設当時、自治会ができる前から、
ずっとコミュニティを盛り上げるために頑張っています。
毎日、朝早くから夜遅くまで、
休むこともなく、奔走しています。
多分、ここで話を止めれば
「頑張っている人がいるな、」といういわゆる”いい話”で終わる話です。
でもそういう話ではありません。。
彼らの力なしには、今のひまわりコミュニティは
無かったでしょう。
しかし、今も彼らがいなければ
ひまわりコミュニティが存続するのは不可能です。
今の被災地における現状がここにあります。
彼らはボランティアでも、専門家でもありません。
家を、大切な方を失った被災者です。
精神的にも、経済的にも震災によって大きなダメージを
受けながらも、休むことが許されない。
休めば、自分たちの暮らす地域が衰退していくのです。
それがいかに大変な事か、
私も推し測ることはできません。
ここへは毎日のように
様々な支援団体が、
ボランティアさんが、
支援の申し出が来るのです。
その善意はもちろん素晴らしい事であり、
その善意があるから、地域は維持されます。
しかし、その日程の調整もやはり大変な作業です。
多くの方に集まってほしいイベントであれば、
自分たちで資料をコピーし、回覧板を作り、
参加人数を確認する。。。
これらにかかる費用は自分たちが定期的に資源回収を行い、
それで得た資金を活用しています。
時には自腹も切っています。
やはりこれも休むことが出来ない仕事です。
「なぜ、みんなのとしょかんは地域にコミュニティ組織をつくろうとするのか?」
「自然な流れに任せたほうが良いのではないのか?」
質問を受けることがあります。
この震災の中で
責任感のある人が、努力の末、つぶれていく姿を
何人も見てきました。
最初は盛り上がっていた地域コミュニティも、
一部の人だけが何の見返りもなく努力するも、
お金もなく、協力する人も徐々に減り、
頑張っていた人は失望し、努力を止め、
人びとが集っていた仮設集会所が、
カギがかかり、使われなくなった地域も見てきました。
もう見たくないのです。
そのためには、組織で、チームでこの厳しい状況にあたらないといけない。
それだけです。
2年目を迎えた被災地は、
かなり厳しい状況にあります。
私もある程度は予想していましたが、
その想像は甘かった、と猛省するしかありません。
この頑張っている、
「ひまわりコミュニティ」をNPO法人化するための
説明会を6月20日に開催できることになりました。
もちろんすべてが解決できるとは思っていませんが、
少しでも頑張っている人たちの負担が減らせるような
チーム作りを目指したいと思います。