みんなのとしょかん、代表の川端秀明です。
いつも活動を支えて頂き、本当に有難うございます。
おかげさまで、メディアの方より取材を頂いたり、
講演の機会を頂く事が増えました。
どうしても時間を実際の活動に使いたいバランスがあるので、
今年は、今現在お受けしている講演以外をお断りしてしまい、
折角お話を頂きながら、ご迷惑をお掛けしています。
どうかご理解ください。。
なので、その方々にも聞かれたことを、
この場で書かせて頂きます。
長文になりますので、ご理解ください。。
よく頂く質問で、
「現在の活動を始めたきっかけは?」
というものがあります。
本当は志の高い事でも書きたいのですが、
実はあまりカッコいいものではありません。。
この活動を始めたのは震災がきっかけです。
そして、とある出来事が影響しています。
それはこの写真の一コマです。
震災が起こって、
何度も何度も被災地に入るけど、
自身は何も役に立つ技術も資格も持たず、
個人なので資金も限られていて、
本当に自分は役に立っているのか、と思いながら、
それでも出来る事を、とただやみくもに行動していた時に、
写真の光景に出会いました。
写っている方は地元の漁師さん。
聞けば、目の前に浮かんでいる家が自分の家で、
大切なものも家の中に入っているし、
このままでは舟を出すことも出来ない。
と悩んでいたところでした。
とは言え私はもちろんなにも出来ず、
ただ話を聞くことしか出来ない中で、
一緒にいた方は、
すぐに重機を手配し、自身で動かしながら家を吊り上げ、
チェーンソーなどで危険な部分を取り除き、
必要な家財道具を取り出されました。
そして安全な場所まで家を移動し、
船の出入りを出来るようにされました。
その間、重機はもちろん、チェーンソーすら満足に扱えない私は何も出来ず、その光景を見つめるだけでした。
帰り道は無力感でいっぱいで正直憶えていません。
何しているんだろう、俺は、、と思いながら。。
その後、自分も役立つ技術を覚えようと思いましたが、
正直不器用なので、なかなか上達しませんでした。
そして、そんな技術ではこの状況では役に立たないこと位は、
あきらめの悪い自分でもさすがに理解出来ました。
人の役に立つ技術や資格を持たず、
かといって資金が豊富にある訳ではない。。
それでも、そんな人間でも出来る事は何か?を考えたとき、
ただいろんな場所に行って、困っている人の声を聞いて、
その声をつないで、何とか広げる事だけでした。
自分は何も持っていなくても、
もっている方と繋げる事は出来るかもしれない。
劣後順位というか、、
自分の能力の無さを認めて、出来ない事を考えて、
代わりに出来る人とつながろうと。。
その活動の中で、
本を読みたいという声に出会い、
その声に応えてくれるたくさんの方とのご縁があって、
そして色々な人のアイディアが集まり、
としょかんというカタチになりました。
みんなのとしょかんは、私たちが何もできなかったからこそ、
生まれた活動です。
謙遜とか、そんなものでもなく、
そんなカッコいいものではないのです。
だから私たちの活動は、
今も多くの人の力を借りなければ何も進みません。
みんなのとしょかんとは、文字通りみんながいなければ出来ないものです。
でも、その活動によって、
本当にたくさんの方とご縁を繋げる事が出来ました。
おそらく自分たちだけで活動していたら、
きっと行き詰っていたと思うのです。
関わってくれる皆さんが新しい道を広げてくれています。
もっと頑張ろうという活力も提供してくれます。
なので、お世辞とか社交辞令とかではなく、
本当に心から支えてくれる皆様にはただ感謝しかありません。
本を届けてくれる皆さま
図書カードを届けてくれる皆さま
みんとしょサポーターとして、いつも活動を支えてくれる皆さま
学校行事やイベントを通じて、私たちへの支援活動を行ってくれる皆さま
今日もたくさんの本が届きました。
募金をしてくれた方の寄付金も届きました。
このような連鎖で今も活動が継続できています。
そのエネルギーをくれる、一人ひとりの皆さま、、
本当にありがとうございます。
質問にお答えできているかは分かりませんが。。
長文にお付き合い頂き、
ありがとうございました。