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新たな取り組みをはじめます

私たち「みんなのとしょかん」プロジェクトは

多くの人のご支援のおかげで、

岩手県、宮城県、福島県などに多くの図書館やキッズスペースを

設置することができました。

 

いくつかの図書館、キッズスペースは地域の人に愛され、

人々が集まるコミュニティの中心として、

活用していただいている場所になっています。

とてもありがたい事です。

 

しかし、残念ながら中には

あまりよく機能していない図書館も存在しています。

利用者があまりいなかったり、

管理する仕組みがうまく回らず、場合によっては

施錠されていたり。。。

 

最近は地域の環境が変化しつつあります。

 

そのようなことも踏まえ、最近はハードよりも、

人が集まるソフト面を充実するために努力してきました。

しかし、すべてが都合よくいかないのが現状です。

 

この問題には様々な要因が含まれますが、

大きくは2つの要因です。

一つは、

地域の経済的な事由によるもの

もう一つは

なかなか物事が好転しないことに対する、モチベーションの低下です。

 

経済的な事由についてはすべてのことに関連してしまう事ですが、

とにかく被災地の経済状況は良くありません。

「一部は復興特需なんでしょ?」とか

「被災していない内陸部でも助成があるので結構楽なんでしょ?」

と言われることがあります。

私には、その真偽はわかりませんが、

少なくとも私がうかがっている被災地では、

そんな姿は見たことはありません。。。

 

とある地区にオープンした仮設商店街。

何とかオープンはしたものの、地域の失業率は依然高く、

地域住民の購買力が無いため、売り上げは低迷しています。

この日も閑散としていました。

 

経済的に余裕がない状態の中、

支援の手は目に見えて細くなります。

気持ちに余裕を持つことが徐々に難しくなってきています。

自立をしたくても、産業がない、仕事がない、

水産関係の方も、震災で一時出荷ができない間に、

他の地区や輸入品にそのシェアを取られ、

出荷を再開しようにも、売る場所がなくなっている、

ということも事実として存在します。

 

そういった状況が続くことで、地域の方の

モチベーションの低下も起こります。

どうにかしたいけどどうにもならない。

そんな苛立ちがあきらめに変わり、

人々のやる気を奪います。。。

 

今後、地域に活力が戻り、気持ちに余裕が生まれるためには、

地域の方が自分たちの力で自立できる環境を作り、

それが生きがいにもつながるような仕組みの構築が急務です。

 

東松島市の「ひまわり集会所」

この集会所は常に活気にあふれ、この日もひなまつりの

準備中。和気あいあいとしています。

他地域のモデルとなり、視察が来るようなこの地区でも、

やはり将来的な不安を抱えています。

不安だから皆集まっているのです。。。

 

しかしこの地域のほとんどの人たちは

「自分たちの住む地域のために何かしたい」という気概にあふれています。

どうにかしたい、と思います。

地域の購買力はいまだ厳しいのであれば、

自分たちの力で、他の地域に誇れるものやサービスを構築し、

自分たちで情報発信を行える、

地域全体での事業をつくれないだろうか・・・

 

個人で起業するのは厳しいが、地域全体で事業を起こし、

購買力のある地域外の方に発信する。

それは利益よりも生きがいを優先する事業として、

ただし自立、継続するための売り上げはしっかりと立てる。

 

被災地のどこかがモデルとなって実践していく必要があります。

こんなに努力している地域まで、やる気を失ってしまったら、

復興は本当に時間がかかってしまいます。

 

「この地域でビジネスモデルを作って、全国に発信してみませんか?」

 

地域の代表の方にお話ししました。

 

楽な話ではありませんし、上手くいく保証もありません。

でも、このまま支援に頼っているだけでも仕方がありません。

しかし、冷静に考えて今は地域の経済力の回復を

地域内だけで補うことも出来ません。

正直な見解もお伝えしました。

 

「地域が良くなるならやってみたい」

「私たち年よりはいいが、若い人に地元でも活躍できる仕事を作ってあげたい」

それが帰ってきた答えです。

 

 

東松島市、グリーンタウンやもとの

仮設住宅内「ひまわり集会所」を起点とした

地域ビジネスを創出し、

全国に発信します。

 

全国に情報発信をしていただくために、

PCやインターネット環境を整え、

何より自分たちで情報を発信できるように、

パソコン教室を開催し、

技能の習得をしていただきます。

 

復興支援のポータルサイトをこちらで構築しますが、

しばらくは定期的にサポートしますが、

将来的に運営はすべて地域の方に任せます。

 

2月末に東松島市で開催する「創業支援セミナー」にも

参加していただき、創業への知識を有していただきます。

 

また、地域の特産物や、地域住民の現在持っている

特技や伝統文化を調べ、いかに魅力があり、自信を持って

発信できる商品化を検討します。

 

誤解をしていただきたくないのは、

「みんなのとしょかんプロジェクト」はもちろん続けます。

ただ、震災直後と今現在は状況が変化しています。

そんな中、本当に地域の方に必要とされるとしょかんを作るために、

「不安が消えることはないが、解決策がちゃんと見えているから、

少しは本が読めるゆとりがある。」

そんな環境を整えることをお手伝いしたいのです。

解決策の無い不安を抱えて、金銭的な重圧に襲われながら、

のんびりと読書はできないでしょうから。。。

それに、私も提案した責任があります。

提案した以上、形になるようにお手伝いしたいのです。

 

 

皆様にお願いがあります。

被災地域の方が自らの地域全体で事業を起こそうとしています。

いわゆるコミュニティビジネスと呼ばれるものです。

しかし、限られた資本と、ダメージを受けている故郷で

事業を起こします。

決して簡単なものではありません。

 

もし、皆様方の中で

「こんなアイディアはどうだろうか?」

「こういったものはどうだろうか?」

というヒントや提案をお持ちの方がいましたら

ぜひ教えてください。

どんな断片的なアイディアでも構いません。

ただし、営利を先んずるような企業の提案は申し訳ありませんが、

お断りさせて頂きます。なにとぞご了承ください。

 

地域が自立するためには、

経済的な面での自立はもちろん、

「自分たちで立ち直った」という意識的な自立も

不可欠な要素です。

 

是非とも皆様のお力を貸してください。

 

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