新着情報

石巻センター館より

こんばんは、石巻センター館の広部です。
いきなり寒くなりましたね。石巻は強い雨です。

このとしょかんは基本無人なのですが、2階にスタッフがいることもあり、回覧板や郵便物などは外のポストに入れずに、としょかんまで入って置いていってくれることもあります。どなたかがいらっしゃると、「何か来たよー」と教えてくれます。2階の事務所に上がってみたい子供たちは、わざわざ届けにこようと隙を伺っている節さえあります。

今まではほぼ、届け物が来た時に教えてくれるのは女性や子供たちだけだったのですが、最近大人の男性が声をかけてくれるようになりました。また、利用も増えているようで、昨日は降りたら男性3人がそれぞれ本を読んでいて、かなりびっくりしました。

仮設住宅にお住まいの方もそうなのですが、世の男性たちは大体恥ずかしがりやさんのようで、あまり外に出ず、会話も弾むことが、女性よりは少ないようです。でも私は、そういった方たちと雨が降るのを眺めながら、ぽつりぽつりと世間話をすることがうれしく思います。
10401488_848527981828377_7314160405406803748_n

たまには雨も良いですね。
みなさま、お足元にはおきをつけて。

学べるとしょかんを

みんなのとしょかん、代表の川端です。
少し長文になります。

現在、みんなのとしょかんでは設置した各地のとしょかんを拠点とした、学習支援活動の準備を進めています。
現在、各関係団体と協議の上、ご指導を頂きながら準備を進めている段階ですが、基本的にはタブレットPC等を活用し、首都圏の学習塾と連携したオンラインでの学習支援と、現地としょかんでのグループ講習の双方を取り入れた取り組みになると思います。

現在、被災地や過疎地で学習支援を行う団体と、定期的に意見交換をしていますが、
被災地や過疎地の一部地域の学習環境は、
本当に厳しい状況です。

もちろんすべての子どもがそうではありません。
成績も良く、本当に頑張っている子ども達もいます。

ただし、過疎地や被災された地域、特に町から遠く離れるほど、厳しい学習環境に置かれている子どもが増えているのは事実です。

震災直後は、仮設住宅や各地で学習支援活動が行われました。
それは学習環境の厳しかった当時、とても有り難いものでした。経済的な事情からも、そのほとんどは無償で行われ、被災の少ない地域の子どもたちへも支援の手が差し伸べられました。
その結果、地元で学習塾などを営んでいた方は、
無償で支援を行う団体に生徒を取られ、
結果、一部の地区では塾をたたむところもありました。

震災から3年以上が過ぎた今、
学習支援を行った団体の多くが手を引きました。
今も頑張って教育に力を入れている団体もありますが、
広い地域の全てをカバーすることは困難です。。

後に残ったのは、学習支援の空白区です。
もちろんそれだけが原因ではなく、
塾などを再開しようにも、子どもたちの数が少なくて、
採算が採れないのも事実です。

過疎の地域では、塾などは少なく、
隣町にある塾へ、お母さんが30~40分以上かけて送り、
とは言え家に戻ることも出来ないので、
そのまま迎えの時間まで待っている、
ということもしばしばあります。
もちろん、それが出来ないが故に塾などに通えない子も存在します。

被災された地域や、過疎が進む地域。
消滅する可能性も指摘される中、
それでも未来を描けるにはどうしたらよいのか、、
そこには、未来の担い手となる子ども達の
学びたいという意欲、問題を解決する力の向上は不可欠です。

誤解の無いように言えば、
学校教育をないがしろにするつもりもなければ、
塾で学ぶ事が良い、とも思っていません。
私自身、学業偏重な人間でもありません。

ただ、
過疎地だからとか、被災地だからという地理的な要因、
指導者の不足といった、人的な要因によって、
学ぶ意欲がありながらも学べない、
という状況は改善したいのです。

とは言え、教育、というものは考え方も、取り組みも様々であり、どのような形が、いまの地域に合うのか、
十分に検討する必要があります。

もし、皆様方の中で
「こういうやり方はどうだろう?」
「こんなところに力を入れてみたら?」
という情報やご意見があれば是非とも頂きたいと思っています。
また、協力して頂ける方も随時募集しています。
専門の方のご意見も募集しています。

としょかんとは何かをしてみよう、と思えるきっかけになる場所だと思っていますし、何かを生み出せる場所だと思っています。
地域の居場所となっているとしょかんで、地域の未来を描くお手伝いが出来たら、と思います。
__ (2)

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。

そして夕張へ(設置のご報告)

夕張市に設置するとしょかんの準備を進めてきました。

前回送った1001冊に加え、事務局から2000冊、山元町チームから約800冊が加わります。
すべて皆さまからの支援によるものです。
またバーコードリーダーや、PC等の準備も整いました。

クラウドファンディングのREADYFORさんで、支援を申し込んでくれた方々の希望蔵書も届きました。
また、READYFORさんで大口の支援を申し込んでくださった皆さまのスポンサープレートや、いつも一口館長として支えてくれている「みんとしょサポーター」の皆さまのお名前を記載した看板も準備しています。

私たちのとしょかんは、公共の図書館のように整った蔵書ばかりではありません。
小さな団体なので、少ない予算しかなく、すべてのニーズを満たすことも出来ませんが、色々な人が協力するとこんなカタチが出来上がる、という場所をつくる事は出来ます。
すべての方のお名前を記載することは出来ませんが、色々な方が携わってくれている事はやはり伝えたいと思っています。

10337702_837577426256766_6741036218982944292_n

そして先日、夕張市の旧夕張小に、みんなのとしょかん図書コーナーの設置作業を行いました。
今回の設置を進めるにあたり、様々なご協力を頂いた、夕張再生の会の皆さんをはじめ、夕張市民の皆さま、夕張青年会議所、栗山青年会議所の皆さま、そして宮城県山元町より菊地館長をはじめとする皆さんも駆けつけてくれて、また、夕張市の鈴木市長もお越し頂き、総勢30名近い方のご協力のもと、無事に設置が完が完了しました。

ここには、地域の交流スペースとしてカフェがオープンしたばかり。地域の方が気軽に集まるきっかけとして、この図書コーナーが活かされたら良いな、と思います。

馴染むまでにはきっと時間はかかります。。
これからも末長く、地域の方と寄り添っていきたいと思います。

今回の設置に関し、本当に多くの方のご協力を頂きました。
関わって頂いたすべての皆さま、いつも活動を応援してくださっている全ての方に改めて感謝申し上げます。
本当にありがとうございます。

もちろん、これで終わりではありません。
むしろ始まりです。
さあ、準備は整いました。
ここからが「みんなのとしょかん夕張」のはじまりです。
皆様、どうかこれからもご協力宜しくお願いいたします。

10176083_842353765779132_3949725352959143884_n

10177917_842353749112467_6934978176223256674_n

10273776_842353942445781_4754079677958869428_n

10300219_842353892445786_4978158931987278267_n

10305175_842353979112444_7602502201655198018_n

10308559_842353815779127_2514171909951211661_n

10329033_842353715779137_2408972925054758332_n

10329200_842353729112469_6835170984275208598_n

10362574_842354025779106_1575744185211829369_n

10320560_842354039112438_4136857830382642566_n

石巻センター館より

こんばんは、石巻センター館の広部です。
最近、子供たちのカップ麺をすする音でお腹がなりやまなくて困っています。石巻市内はGWに入っている方達でしょうか、人通りも増えています。

最近子供たちからのリクエストは、延長コード。本やボードゲームだけではなく、コンピューターゲームにコンセントは必須なのですが、としょかんはコンセントが少ないので。
・・・自分で持ってくる分に構いませんよ。

さて、今日の写真ですが、オセロです。子供たちがして片づけていかなかったのではなく、スタッフが言うにはおじいちゃんが一人でオセロをしていたとのこと。

どういう気持ちで一人でオセロをされていたのか、私にはわかりませんが、ちょっと寂しくなってつい写真を撮ってしまいました。ちょうど子供たちが来ていたら、オセロも楽しくなっていたかもしれません。普通の将棋も置いておいたほうが、広がりが増すかもしれませんね。

としょかんですから、一人でいらっしゃる方も多いです。
ただ、たった10畳しかないとしょかんの中でも、探している本を見つけてあげたり、手をけがしているからと貸出ノートに書いてあげたり、ちょっとした温かなふれあいを私は見てきました。
おじいちゃんが子供たちに将棋を指南している風景も、あっても良いと思っています。いつかこのFBページに、そういう写真をアップできる日が来ますように。
10155522_836147219733120_6658892151720067332_n

そして、そういう風にこれからも続けていけるんだなあと思える、みなさまのご支援を、しみじみとありがたく思います。